ブラック企業からホワイト企業に転職して変わったことと変わらなかったこと
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職場の人と話してて、前の職場環境のことをふいに思い出したので、以前働いているブラック企業から今働いているホワイト企業に転職してどういうところが変わったか紹介ついでに書いていきたいと思います。
労働時間
まずいちばん大きく変わったのは労働時間です。
前の職場
以前の職場では1ヶ月平均約300時間ぐらい働いていました(1番多くて350時間以上)。始業が朝の9時で仕事が終わるのが12時過ぎるあたりでした。家は近くに住んでいたので通勤時間は10分ぐらいでしたが、帰ってご飯食べてお風呂入ったらもう寝ないといけないような状態で、家に帰ってから何かをするということはほとんどなかったですね。
もちろん自炊する気力もないので、帰る途中のコンビニでご飯を買って帰るんですが、僕は忙しくなるとストレスで暴飲暴食するタイプなので、かなり太りました。
今ほど制度的に残業が厳しくなかったので、給与はみなし残業として支払われてる感じで残業時間による給与の増減はなかったです。周りの同僚も同じような感じでした。ちなみに給与はかなり安かったです。
今の職場
多分ほとんどの人が残業が無くて、残業を月20時間ぐらいしてしまうと社内で一番残業してる感じになります。そして制度として残業が厳しくなってきたこともあり、残業が多いと注意されます。
勤務体系はフレックス制度なので、朝8時ぐらいに来る人もいれば、10時過ぎぐらいに出社する人もいます。リモートワークも制度としてあるので申請は必要ですが状況に合わせてリモートワークで自宅で作業したりなど出来ます。
僕の場合は大体家に帰るのが19時前後なので、自炊したり趣味のことやったりすることがデキるようになりました。最近は副業を行っていたりします。
残業に対する給与は基本的に残業時間に合わせて支払われるので、みなし残業というのではないですね。
給与面
給与面も勤務時間と同じぐらい大きく変わりました。
前の職場
受託のweb制作会社というビジネスモデルだったので、作業量が多く人日単価も安めだったので、もらえる給与も安かったです。
一応昇給は年1回ありましたが、全然増えなかったという感じだったので「昇給したっけ...?」みたいな記憶です。先に書いていますが、みなし残業として給与に入っていたので残業時間が多いほどもらえるとかそういうのではなかったです。
ボーナスは利益が出たら出すようなスタンスだったので、その年によって出たり出なかったりでした。なので僕は「ボーナスは基本は出ない」という風に思ってました。ボーナスが出ても大した額ではありませんでしたが。
今の職場
自社でサービス開発をやるビジネスモデルなので、単価を人月・人日で工数計算したりとかしないため、全く別の評価制度なのでスキルや能力に合わせた評価になりました。
社内で割と貴重なスキルだったのと転職後も個人的に新しいスキルを身に着けて行ってたので、今では前の職場と比べて額面給与は2倍いかないぐらいになりました。これは昇給した時の幅が大きいのでこれぐらいになっていますが、転職当初は1.3倍ぐらいなので仮にそのころのままだったらここまでの伸び率はなかったんじゃないなかと思います。恐らくあと1回の昇給で2倍は超えるぐらいにはなると思います。給与が上がったので広い家に引っ越しもできました。
と...すみません、ボーナスを計算にいれてませんでした。ボーナスを入れた年収ベースだと既に2倍は超えていますね 笑。ちなみにボーナスは年2回です。昇給も年1回あります。
今は給与額より、給与から引かれる税金の額に若干引いています。
職場環境(人間関係)
職場環境の特に人間関係ですが、ここも変わりましたが「労働時間」「給与」と比べるとそんなに大きく変わらなかったですね。
前の職場
前の職場の良かったところは職場の人間に酷い人が少なく労働時間と給与面を除けば割と良い会社だったというところです。
「仕事出来ないのに偉そう」とか「業務中に業務以外のことは無駄だからするな(新しい技術の学習や新規事業のアイディ出しとか)」とか言ってくる人はいましたが、ミスをすると罵声を浴びせたり無茶な要求をしたりとそういう意味で過酷な環境ではなかったです。
ただ、仕事に対するスタンスやマインドなどが合わない人が対立しやすく、陰湿な嫌がらせや新人を利用して他部署へ文句を言ったりなどというセコいのはありました。
会社が出来た当初からいる人でスキルを持っていて仕事はデキる発言権の強いリーダー的な人がいたんですが、自分のやり方に異を唱える人を基本的に敵視して排除していこうとする傾向が強かったので反感を買いやすく自分の部署以外の人とのコミュニケーションを取ろうとしないような感じだったので、その人中心でよく揉め事が起きていました。
今となっては笑い話ですが、結構めんどくさかったですね。
今の職場
今の職場は前の職場よりも健全...というか基本的にいい人しかいないかんじですね。
もちろん問題やすれ違いによる小さい揉め事がなくはないですが、基本的に良い方向に解決しようと動くのと、マインド的に原因を「人」ではなく「制度や仕組み」に目を向けて改善していこうとする動きがあるため、人間関係的に問題を抱えてるという人が僕から見る限りいないです。
あと、基本的に人間はそれぞれ違う価値観で考えて行動していてミスや間違いをしてしまうものという共通認識があるためか、多様性を重視して許容範囲を広げていくような考えがあります。
職場環境(開発環境)
IT系の会社なので開発環境は気になる人も多いと思います。開発環境も大きく変わりました。
前の職場
モダンなシステムはほとんど使っていなくて、バーション管理もSVNとかですが使っていない部署もありました。
OSSは「将来的にメンテされないからリスク」「セキュリティ的にリクス」「バグや不具合が合った時に自分たちで対応が大変」などリスクを気にしすぎて基本的に良くないとされていました。
なので流行りのフレームワークなどを業務では使っていなくて、使っていたとしてもCMS(しかも有料)ぐらいでした。CMSも一部案件では自作のものもありました。web制作会社なのでReactやVueなどアプリケーション開発は使う機会も少なかったですがかなり縛りの強い環境でした。
セキュリティー的にも厳しくて、というか過剰にセキュリティーに厳しかったのでPCは基本的にワイヤーロックで移動できないようにして、ワイヤーの鍵も別の場所に保管。ミーティングやクライアントとの打ち合わせにPCを持っていけないのでノートや手帳に記録したりしていました。
ミーティングの内容も誰が誰に対して言った、返答はどうだったかという議事録が基本的に必要で持ち出し可能なPC(というかほぼ議事録用のPC)を使って議事録を書いたりしていました。持ち出し可能なPCは申請が必要なんですが、社内で使う場合でも申請が必要でした。しかも1台しかありません。
IT企業なのに手書きのメモが必要って...という感じですごくストレスでした。
今の職場
前の職場からすると考えられないぐらいモダンな開発環境に変わりました。
便利そうな仕組みやツールは社内で試してみて良さそうだったらフローに組み込むという感じのトライアンドエラーを積極的に繰り返してる感じです。
dockerをフルに使って環境を作ったりアーキテクチャをマイクロサービスの手法を取り入れたりとインフラやバックエンドの仕組みがかなりモダンに変わりました。
フロントエンドもreactやvueなどのフレームワークを使ってSPAでアプリケーションを構築したりCSSもCSS in JSを使ったりとよりモダンでイケイケな感じです。
受託とは違い自社開発なので自分達でドックフーディングして検証したりできるので、試してみたけど合わなかったりや新しすぎて技術が枯れてないのでまだ使うのは早いなどの判断が実際にリリースする前にできるので、その強みを生かして仕組みが良くなっていってる感じがします。
もちろん、PCにワイヤーロックはされていなくてミーティングで画面見ながら話をするというのが日常ですし、OSSも積極的に使用しています。趣味でOSSの活動にコミットしている人もいますね。
スケジュール
スケジュールに対しての考え方も大きく変わりました。
前の職場
受託会社なのでクライアントがいて初めて成立するビジネスモデルなので、基本的にお客さんが優位な立場になりがちで、割とキツめのスケジュールになっても頑張って納品日に間に合わせるというのが日常でした。
あまりにも無茶な要求は流石に調整が入りますが、余裕を持ったスケジュールというのは基本的になくて、修正や仕様の変更が入ったとしてもスケジュールに変更は無くて無理して間に合わせるという感じでした。
なのでほとんどの人がいくつか掛け持ちで作業をしていて2,3案件を平行して作業を進めるようなスケジュールでやっていたので、どれかの案件で問題が起こってスケジュールに支障が出だすと他の案件も引きづられて...という状態が頻繁に起こってました。
今思えば「絶対に間に合わせる」という強い心というかタフさと作業をいかに効率良く進めていくかという能力は養われたのでそういう意味では良かったかもしれませんが、まあ体験しなくていいなら体験しないほうがいいですね。
今の職場
スケジュールは入った当初に比べてちょっと厳しくなりましたが、それでもスケジュールを延期 したり内容を見直して内容を削ったりという感じで、基本的に業務時間内で終わらせられるようにするというスタンスは保ち続けてます。
サービスのリニューアルや大きな機能の実装などはやっぱり完全に見通すのは難しく、当初の計画通りに進めるというのは稀なケースです。なのでいかにして計画のズレを減らせるかという取り組みを積極的に行ってスクラムやKPTなどの仕組みと取り入れながらプロジェクトを進めるようになりました。
たとえスケジュール通りでなくても、リリース日の変更が3ヶ月前に分かるのか1ヶ月前に分かるのかでマーケティング・広報・カスタマーサポートの部署への連携は大きく変わってくるので、変更が必要なのであればどうやったら早くその判断ができるようになるの精度を上げていくことが重要かなと思うようになりました。
新しい技術へのモチベーション
これは今も昔も変わらずといった感じです。
前の会社では「業務中に新しい技術の学習」や「新規のサービスの構築」などお金にならないをするなと言われていたので、始業の2時間前に出社して技術の学習を兼ねて新しいサービスの構築などを行っていました。
今も相変わらず似たようなことをやっています。副業という選択肢が増えたので最近は技術の習得ついでにそっちをメインに行っていたりします。
休日の過ごし方
最後に休日の過ごし方です。これも大きくかわったことかなと思います。
前の会社
労働時間は1ヶ月平均約300時間なので、休日は基本的に寝てました。休日は基本的に土日祝は休みです。
昼過ぎまで寝て、お腹空いたら起きてご飯食べてまた寝るという感じでまじで何もしていませんでした。 たまに休日出勤しないと間に合わないときがあるので頻度は低いですが大きい案件の大詰めのときは休日出勤したりしていました。
作業量が多いので振休も取れず振休の振休がどんどん溜まっていってたので年末年始などの長期休暇に合わせて消化していたような気がします。
今の会社
残業時間が少ないので、休日は疲れてるので寝て過ごすというのが無くなってきました。というのも転職したての頃は休日にあまりにもやることが無いので退屈なのと休日は寝るのが習慣になってしまい寝てしまうようになっていました。
最近は副業をしたりしていますが、それまでは趣味で写真を取りに行ったり筋トレしたりと人間らしい生活ができるようになった気がします。
あと、平日や休日に行われるIT系の勉強会やイベントにもちょくちょく参加するようになりました。なので社外の知り合いも少しずつ増えてきて、交流関係も広がったような気がします。
こんな感じですね。
今考えると月300時間もよく働いてたなあと思い返しますが、今それやってると会社に指導や業務停止命令などあって会社的にはリスクなので、ここまでのことは無くなってると思いますがまだやってる会社もあるようですね。
そういう会社は早く潰れてしまったほうがいいですね。僕も「明日になったら会社なくなってないかなあ」と良く思っていました。
それでは以上です。